兄弟姉妹と就職

島田裕巳『相性が悪い』読了。これはおもしろい。久々にヒット。長男・長女、末っ子などの気質を分析したなんちゃって家族社会学本。


長男・長女の特徴とは、世話好きで指揮統率が得意だが、他人に甘えるのがへたくそ。他方、末っ子は甘え上手、ただ生まれた時から上と比べられるため競争意識が高い。更に、末っ子は他人に甘えることはできるが、他人を育てることにはあまり向かない。なぜなら、相手の立場に立って相手を接するよりも、自分の考えを押し通すように接してしまうからである。


家族関係でも同じ。長男だった人が父親になると子どもを甘やかしたくなる。だから、長男は長男とうまくいかず、むしろ甘え上手な下の子と仲が良くなる。他方、末っ子が親になるとどこか甘えたいという欲望が残るため、子どもは長男・長女を構いがちで、末っ子を放置気味になる。


長男は調整が得意だから大企業のトップが適職で、末っ子はわがままだから中規模のトップが適職。就職活動をする上でも、自分が兄弟姉妹でどの位置におり、どの規模が適切かなどを考えるのも、なんちゃってではあるが、ありといえばありである。