雑感

サムスンがアップルへのサプライヤーから少しずつ退避していっている。世界のスマホのハイエンド機種をアップルとサムスンで争っている。日系メーカーは、フィーチャーホン時代なら海外輸出できたが、今は苦戦している。なぜなら、ハイエンドモデルならシャープよりもiphoneサムスンを選ぶからである。


今後、グローバルに携帯電話はスマホが売れる時代になっていく。そこでだ、iphoneブランディングからもハイエンドモデルしか供給しないだろう。その時に隙間が出てくるのは、ローエンドモデルのスマートフォンである。日本やアメリカはポストペイド文化だからハイエンド端末でも、実質価格を安く提供できる。他方、発展途上国の多くはプリペイドモデルである。実はこのプリペイドモデルの拡大がAndroidのシェア拡大に寄与しているのではないか。例えば、サムスンならgalaxy prevailの販売台数がそれを示す。


シャープもまたホンハイと組み事でローエンドモデルの端末を海外で販売しようとしている。比較的国内でも成功しているように見えるメーカーの富士通は、石川温によれば、端末供給だけではビジネスを実施せず、トータルのシステム受託の一つとしてしか端末供給を考えていない。要は、携帯事業は国内で稼げる範囲で続けていきますよというのが富士通の心構えなのだろう。少なくとも石川さんの記事を読む限りはそういう印象を受ける。


もちろん、ローエンドモデルを開発したら海外で売れるかと言えば不明である。なぜなら、サムスンやLGがすでにローエンドモデルで先を行く。ここで私の更なる推測で言うならば、国内メーカーの今後の道は、強力な端末メーカーがいない国の通信オペレーターと組むことではないか?



マーケット規模を考えるとインドなどが思いつくが、どこがベストかはわからない。例えば、東南アジアの給料水準は、日経ウィークリーによれば、前年比で4割程伸びている。彼らは十分スマホを購入できるようになるだろう。こういった人々にアプローチできる通信オペレーターとがっちり組むことで販路を開拓できる。


と書いたものの、先行き不透明で、企業体力も弱っている中で新しい投資はできないだろう。調子がいい時、お金がある時にこそ、世間にバカと言われても、投資をしなければならない。お金があれば、少々失敗しても大丈夫。お金がなければ、確実な道しか歩めないし、派手なことはできない。例えば、私も手元資金が1億あれば、全然違った生き方をするだろう。手元に数十万しかなければ、堅実に生きるしかない。


お金がある時こそ、調子がいい時こそ、チャレンジすべきである。ソフトバンクのように。