韓国/サラリーマンの悩み/その他(3Dプリンター)

○韓国


GWの最後に内山清行『韓国 葛藤の先進国』。日経新聞ソウル支局長なだけあって、現在の韓国の状況がよくわかる。世代間格差、若者の就職難、為替に左右される経済など日本との共通点は多い。韓国といえば、儒教の国で年功を重んじると言われるが、先の大統領選挙では世代間の日々が激しく、年長者批判を若者が行い、若者も高い得票率だった(年長者の方がより高い)。


あといくつか発見があった。まず、韓国国内での慰安婦問題の高まりの経緯。要は、慰安婦問題を率いるNPOの人が結構なやり手で日韓の協定の空きをついた。日韓国交正常化時の請求件協定には、日韓紛争は1外交ルートで解決する、2それが無理だった場合は第三国関与の仲裁委員会を設置して、問題解決すると規定されている。韓国の元慰安婦の人たちは、この協定に基づき2006年7月韓国政府を訴え、勝訴した。だから、韓国政府も動かざるをえない。


次に、財閥独り勝ちへの不満が社会全体にある。その中で興味深かったのは、サムスン貧困層から大卒新卒の5%を採用すると決めたこと。財閥企業が巨大であるがゆえに、社会的責任も重い。更に、社会全体として貧困層にしっかり向き合っていることは、素晴らしいと思う。



韓国からサムスン、LG、現代自動車などグローバル企業が育った。そこは謙虚に理由を知りたい。


○サラリーマンの悩み


西内啓『サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な「答え」が出ている』。タイトル買い。世のサラリーマンはこんなタイトルの本あったら買っちゃうよね。そりゃ10刷り。


内容は、競争が激しい中、長時間労働してもなかなか給料はあがらない。競争激化している市場はもう将来性が曇っているので、別の領域で勝負しないと労働生産性もあがらず、コスト勝負か人間勝負になり、将来厳しい。


あと、部下が上司にリスペクトされるコツは専門性を持つこと。専門性があれば、上司や周りから頼られる。人間関係以外にも、専門性が上司マネジメントのコツ。たしかにねぇー。個人的には、ロジカルシンキングやアイデアの素案出しみたいなところも、上司マネジメントのコツだと思う。ただし、ロジカルシンキングやアイデア出しだと各自の役割を超えたところ呼び声がかからない。自分の部署をこえて、周りから声をかけられるためには、専門性が必要。


○その他

・明治探検隊 http://www.meijimura.com/information/event/2013tankentai/
タカラッシュのイベントにいってきました。正直、明治村はおもしろくなかったけど、このイベントはおもしろかった。タカラッシュは本当にすばらしい集団。こういった企画脳が世の中に求められる。


・3Dプリンター銃開発 http://www.nikkei.com/article/DGXBZO54574920R00C13A5000000/
恥ずかしながら3Dプリンターのことを知らなかったのだが、業界ではかなり注目されている技術らしい。FREEなどで有名なクリス・アンダーソンも取り上げているみたい。今後、注目したい。


・3Dプリンター http://social-design-net.com/archives/5041
家庭用3Dプリンターを紹介したサイト。家庭用品を本格的に自分で作る時代がきそうですね。個人的には、企業のノベルティ生産体制などもこれで変化すると思う。ノベルティ作成メーカーがなくなり、社内SEならぬ社内デザイン人材が雇われる時代がくるかも。3DCADを使える人たちが雇われるわけね。


・3Dプリンターの技術について http://blogs.itmedia.co.jp/yamadashinjiro/2013/04/3d-fafc.html
3Dプリンターの技術を解説しているサイト。クリス・アンダーソンによれば、3Dプリンターは加算法と減算法の二種類ある。なかなか勉強になる。



・3Dプリンター解説 http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20130313/1048077/?P=1
こういう記事を読むとますます3Dプリンターで家庭用品やノベルティを作成できそう。文房具も作れるんじゃない?


クリス・アンダーソン"MAKERS"
3Dプリンターによって、製造業が民主化することを書いた著書。ライフネット生命の岩瀬さんもいっているように、技術革新によってビジネスは変わる。タブレットのOEMが流行っているが、例えばgoogleのネクサス7をASUSが作成しているような。小ロットなら各家庭で、成功すればOEM会社が製造する。そんな領域が一部では起こるのだろう。